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魔狼王烈風伝 レビュー

魔狼王烈風伝
沢田 翔 (著)

(Dengeki comics EX)

打ち切りじゃなくて良かった


物語は喧嘩っ早い普通の高校生の陣内 焔が突然異形の化け物に襲われたり、幽冥界なる世界のお姫様、未那から実はお前は護法四王家の一つ魔狼王家の長だとか言われて超常バトルに巻き込まれていくと言うお話です。

序盤は90年代の初期にありがちなシリアスバトルの中にも、コテコテのお約束ギャグをトッピングした感じで、戦っていたりするだけではなく日常のシーンも多かったりして楽しかったです。
しかしこれもまたお約束と言うべきか、徐々にバトルと焔の過去に関わる話が出始めるとホントに展開がめまぐるしくなってしまったのが残念でした。

何というかこの時代にはよくありがちな設定が満載となっていて、今だとネタとしか思われない味方だったヤツが実は敵だったり、バトルのラストがほぼ逆転劇ばっかりとかジャンプ漫画みたいなのが今見ると『あれ……これって、ブリーチ?』と思えてしまいます。

バトル中に心の中で色々しゃべり出す辺りも今だと笑ってしまうから不思議ですね。

あと、長期連載なので序盤と後半の絵柄が全く別物になっていたり(未那は初期の方が好きです)戦闘能力のインフレが凄いことになっています。

終盤は常に打ち切りフラグが漂っていたりした長編作品ですが、無事大団円のラストを迎えることが出来てホッとしたのが懐かしいですね。



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