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自衛隊最新兵器鑑 レビュー

自衛隊最新兵器鑑
高貫 布士 (原作)
岩崎こたろう・伊原達矢・忍野慶殊・イズミ択(漫画)
(歴史群像コミックス)

自衛隊最新兵器鑑は完全な空想兵器ではなく、現実的に試作段階だったり、理論上はすでに開発可能な兵器が搭乗する日本の危機を舞台に描かれています。



政治家の楽観思想がリアルで怖い


作中に搭乗する五つの兵器はどれも近い将来実際に登場してもなんら不思議ではないものばかりです。
日本に襲いかかる危機に、これらの兵器を用い自衛隊を始めとした人々が命をかけて戦う物語が全五編収録されています。

迎撃ビーム・システム BMD

北朝鮮から降り注ぐ弾道ミサイルを迎撃するため、地上配備型HEL(要するにレーザーによるミサイル迎撃システム)が登場します。

最初に登場する航空機搭載レーザーABLは、アメリカが日本に共同開発を持ちかけているアレです。
確かにイージス艦のスタンダードミサイル、地上のペトリオットミサイルでは同時に迎撃できる数が限られますし、ペトリオットはたかだか20qと近距離しか迎撃できない弱点があります。
高出力レーザーならほぼ、撃った瞬間に当たるので命中率が高く、距離も数百qの範囲をカバーできる兵器です。

欠点は作中でもあるように気象に左右されやすい(雪、雨でレーザーが減衰)高出力を維持するための電力が足りないなどの弱点もあります。

あと、作中にはないのですが、なんでもABLは下手をするとイージス艦並のお金がかかるそうで……、実際に配備されるのはいつになるやら。

パワードスーツ

作中のパワードスーツは友人ロボットみたいですけど、現実的にはアシスト機能付きのスーツはすでにアメリカ等では実際に使用されているそうです。

作中に登場するコングは洒落にならない機動性能を誇っていますね、まあこれは不可能でも、自衛隊はいっそのこと本格的なロボット兵器を開発するべきじゃないかと思いますよ。

光学迷彩

これはよくアニメでは登場する装備ですね。

確かに相手に見えないのは圧倒的なアドバンテージを持つことができますからね。
作中に登場するのはシート型の光学迷彩です。これはたぶんもう作れるんじゃないかとも思えるんですが、実際に使用したらここまで隠れるのは無理かもしれません。

レールガン搭載艦

レールガンはアメリカがすでに試作段階に入っています(すでに試射されましたね)
作中に登場するのは艦上搭載型となっていて、380qの目標に命中させることができるとなっています、これはすでに巡航ミサイル並ですね。
それにしてもとんでもない長さの砲身になっていますが、このサイズだと近距離戦闘は難しいかもしれませんね。

無人ロボット兵器UUV

無人兵器はすでに幾つかの軍隊では実戦投入され、イラク戦争ではアメリカ軍の無人機とイラク空軍の戦闘機が交戦したほどです。


作中に登場するのは、情報収集だけではなく、実際に敵兵を殺さずに戦力を奪うことのできる小型兵器まで登場します。

無人対有人の戦いとなっていますが、後数年もすれば戦争に人間が出なくなる時代がくるかもしれませんね。

ところで、この作品だけは総理が格好いいなと思いますが、小浜総理(オバマ!?)は総理より司令官が似合うと思います。


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