comi cafe

悠久幻想曲 レビュー

悠久幻想曲 悠久幻想曲 メディアワークス発売、スタライトマリー制作友情&恋愛シミュレーションゲームです。

青春時代を狂わせた作品


mooさんのキャラデザした作品でも有名な作品(通常は悠久、UQ)
エターナル・メロディー(タイトルが意味一緒だしね……)の雰囲気を残している作品だったことで当時購入を決めましたね。

ゲームの物語は、行き倒れていた主人公が何でも屋(ジョートショップ)の店主アリサさんに助けられてから、そのままジョートショップで働くことになります。
しかし、街に住み慣れた頃に窃盗事件の犯人として逮捕されてしまいます。
濡れ衣だと言っても街を守る(無能な)自警団は話を聞いてくれません。
このままだと、追放か終身刑(窃盗でそれはヒドイ……無能なアルベルトを逮捕してくれ)になるところを女神様のごときアリサさんが店を担保に10万ゴールドと言う多額の保釈金を支払ってくれます。

主人公はなんとしても再審請求で無実を勝ち取り、アリサさんと店を守るべく働くことになるのでした……。
いろいろツッコミ所満載の設定ですが、この時代のゲームにはありがち(ギャグではなくマジでこう言った設定が普通にある)目的は再審請求するために、街の人々からの評判を上げる必要があります。
ただ、これは恐ろしく難易度が軽いため、エタメロの様なバッドエンドを見るのは通常の方法ではほとんど不可能となっています。

友人たちから一緒に働いてくれる仲間を捜す所から始まるのですが、シナリオがキャラによって極端に出来不出来が分かれているので違和感を少し感じます。
お勧めは一番メインイベントが一貫しているピートくん。シリアスシナリオが売り(マスクドピザは今でも笑えます)なリサさん。このゲームの真ヒロインだと管理人が勝手に考えているメロディの三人です。

ちなみにメロディを何故真ヒロインかと言うと、事件の真犯人の目的はメロディが関連しているからです。

一般的にはシーラさんがメインヒロイン的な風に描かれているのですが、一連の事件になんら関係していないので却下(メロディがネコミミだからって訳じゃないんですよ!)

キャラクターのイベント以外に四つのメインシナリオが必ず発生します。

最初のメインシナリオ『Good News』



目の悪いアリサさんのため、目に効く薬の材料となる目薬茸を探しに行くことになります。

選択肢によって、内容が結構変わるので色々試してみましょう。アドベンチャー部分が終わるとスゴロクモードになります。

ここでは謎の仮面男ハメット一味と、無能な自警団員アルベルト率いる自警団チームの二つとゴールを競うことになります。

同じマスに止まるとバトルとなりますが、人数差でこっちが圧倒的に有利です。よほどメンバー構成と訓練を怠っていなければ二三度連戦になってもまず敗北は無いでしょう。

途中分かれ道があり主人公が悩むことになります(この主人公はありとあらゆる分かれ道で悩んでますよね)ので途中洞窟の水を汲んでおくと人気度を測るヒロイックゲージが上がります(まあ、このゲージはすぐ満タンになるので気にしなくてもかまいませんが)
最後にボスのガーゴイルがいますが、こいつも雑魚です。とにかく最初にゴールしないと失敗扱いになるので絶対にまけないようにしなければなりません。

その後(また、仮面かよ)シャドウと名乗る男が現れますが、ここではまだ戦いません。
結局アリサさんの目には効果がありませんが、薬が役立ち人気が上昇して良かったと言うシナリオでした。

二つめのメインシナリオ『トラブル・バースデイ』



サブキャラ扱いながらヒロインっぽいトリーシャがメインのお話です。
どうでもいいんですが、たぶん主人公の女友達で一番協力してくれるのはこの娘だと思います。
おやじが自警団の隊長で無ければ……と悔やみます。

まあ、とりあえずお話は誕生日をおやじ(リカルド隊長)にすっぽかされたトリーシャが家出をしてしまうのですが、フサと呼ばれる種族が生け贄としてドラゴンにトリーシャを捧げてしまったとか。
でもトリーシャって転移魔法できたんじゃなかったかと思うのですが(2ndの時は使ってましたよね?)

とりあえず救出しなければならないのですが、大馬鹿野郎なアルベルトが邪魔をしてくれます(弱っちいのに邪魔すんな!)
アルベルトとドラゴンを軽く蹴散らしトリーシャを助けたのですが、実はシャドウが化けていた物だったとか。
なにが楽しいのだろうか……?

最後はフサの集落へ必ず向かい、仲直りして終わり(あ、リカルド隊長とも仲直りしてますよ)

三つ目のメインシナリオ『エンフィールド大武闘会』



実はこのシナリオは悠久幻想曲史上最悪のシナリオとなっています。
あまりの酷さにここで投げ打つ人も出るかもしれませんが、あきらめましょう。
ちなみにこのシナリオがどうヒドイのか気づけない人は、少し周りの状況が読めない人なので注意しましょう。

主人公は賞金を狙って武闘会に出場することになりますが、シャドウの暗躍により大会会場で選手たちに毒が盛られていることが判明、主人公もその毒にやられてしまいます。

そのため、クラウド医院か、カッセルの家のどちらかまで行って解毒剤を取りにいくことになりますが、リカルド隊長も毒を盛られてしまったので(このおっさんが毒でどうにかなるわけがないのだが……)無能で、自身の職務を放棄して守るべき一般市民を蹴散らすアルベルトと競争することになります。

正直、このスゴロクは負けても勝ってもどちらでもさほど変わりません、むしろここで棄権したほうが後のアホ展開を見ずにすむかも(まあ、シナリオ失敗になりますが)

なにしろ、負けると解毒剤はアルベルトが独り占めしてくれます。ハメットはそんなものいらないのに解毒剤を持って行きやがります。

とりあえず解毒剤がなくてもハメットのゴーレムごときにはまけません、連撃、ファイナルストライクあたりで蹴散らしましょう。
ところで無能なアルベルトさんが職務放棄していたせいで、再びシャドウが毒を混入させようとしていました。主人公たちがいなかったらこいつら全員クビになっていたでしょう。
シャドウには逃げられてしまいましたが気を取り直して試合をと、思ったのですがなんとあの鬼の様な強さのリカルド隊長が棄権により敗北したとか(なんのための解毒剤だ……)
リカルドを不戦勝で破ったのは一人の少年、その少年ケビンくんが主人公に対して恐ろしいことを言ってくれます『なあ、八百長してくれや』(いや、こんなセリフじゃないんですが、意味は合ってます)とか。
年に一度の大武闘会、その決勝戦で八百長をしろとか……こいつは何を寝ぼけているのでしょうか?
理由は言えないけれど……、おいおい、じゃあ観客は何を見に来ているだよと。

最悪のシナリオと呼ばれるのはここです、一応結末は、経営難の孤児院を救おうとしたケビン少年が賞金を手に入れようとしていたことが解り、負けてくれてありがとうとなるのですが、良く考えてください。

まず、この八百長に乗った方々、レオン(実力派の剣士)さん、リカルド隊長。この方たちが、自分が優勝して賞金を君にあげるよと言ってくれればそれはそれで良かったかと思います。

なにしろもし、主人公がハメットに敗北した場合、ハメットのゴーレムとバトルすることになるとはこの方々は考えなかったのでしょうか?
主人公はこの無謀な少年を叩きのめして、批判を浴びることになろうとも大会の意義を唱えるべきだったと思います。
八百長など見たくて観客は来ているのではありません。相手がマーシャルならともかくたとえばリカルド隊長がただの少年に敗北などしたら観客は普通怒ると思いますよ。

これがこのゲーム最悪のシナリオと呼ばれる内容でした。

最後のシナリオ『ほとばしる悪意の果てに』



地震が多発しているのでその原因を探ると、エンフィールド北東の雷鳴山が噴火しかけているとか、しかも主人公が原因だとかシャドウが民衆を誘導してくれます。
しかもあれだけ一生懸命街の為に働いてきた主人公をたったそれだけの言葉にまどわされるとは……。
もちろん、仲間たち、一部の友人たちは主人公の側に立ってくれますが、これで誰もいなかったら街を滅ぼしたくなります(この時点の主人公ならリカルド以外は楽勝じゃないかと思います)

その後、教会から火山の制御装置を目指していくことになりますが、ここで重要なのは幽霊少女ローラの身体を見つけることです。
ローラが身体と融合したあと、制御装置の間でシャドウと最終決戦となります。
ローラの身体を発見出来ていない場合で選択肢で挑発的なことをしたり、スゴロクで負けた場合は注意。強いシャドウと戦うことになります(戦闘スキルが低いと負ける可能性も)スゴロクで負けてシャドウにも負けるとシナリオ失敗になるので絶対に負けないように。

シャドウを倒すと実はシャドウは主人公の悪意を持った影であったことが判明(つまり問題は主人公の体質かよ)
そして一年が終わる……。

そして感動のエンディングへ



再審請求が通るかどうかはヒロイックゲージ次第ですが、まず問題ないです。
すべてのイベントをワザと失敗しないかぎりはですが、再審請求は通ります。

ここでハメットが登場して再審はムダだ! と言い放ちますが、自警団が現れて実はハメットがこの事件の真犯人で、ジョートショップの土地を手に入れるための(アリサさんのおかげで聖域みたいな状態らしいし、一等地だしね)犯行だったことをネタバレします。
もっと早くしてくれよとツッコミたいのですが、主人公の分離体質が問題なので心の中でツッコミましょう。

主人公は無罪、ハメットは逮捕となり万々歳です。

その後、キャラクターのエンドになるのですが、メインキャラ以外にもエンドがあります。
リカルド、アルベルト、そしてアリサさんの三人です。
アリサさんのエンドはもう夫婦じゃんあんたらと言いたいのですが、まああんな美人の未亡人の店で住み込みで働いているんだしいいんじゃないかと思います。
というと、テディは子供か?


なぜ君と出逢えたの



悠久幻想曲シリーズはPS・SSと言ったギャルゲーが多く発売された時代の中でも輝く作品でした。

深夜アニメのTVCM(この時代は深夜アニメの黄金期)は記憶に良く残っています。
メディアワークスがどんどん勢力を伸ばしていた時代なので、この悠久シリーズはプレイしたことがある人は多いでしょう。
この時代、ただのギャルゲーとはひと味違った作品を生み出すと力を思い知らされた作品でした。

まあ、この作品のおかげでこの手の作品にはまることになるんですがね。

(追記)

悠久シリーズは基本的にその世界の雰囲気を楽しむことが出来る設定の曖昧さが良いところだと思います。

正直、完成度はちょっと微妙な所もあるのですが、ゲームだけではなく小説版とかコミック、ドラマCD等を含めてより楽しめるように出来ているのでしょうね。

簡単に言うとエンフィールドと言うどこの国にも属してはいない(旧王朝が滅びてから中央にまともな国がないから)独立した街であるものの、他の街等の情報はあまりなくある意味閉じられた世界の中で暮らす人々。そんな箱庭的な世界が舞台となっています。

そして、登場する人々も半分くらいは外から来た人で色々な人がいます。おそらく流通や交通の要所的な位置に存在するのでしょうが深くは語られていません。

ですので、割とどんなシナリオにも対応可能。二次創作しやすそうな環境の設定ですね。

主人公自身が割と謎の存在であり、何故か気を操れたり変な知識があったり強かったり弱かったりプレイヤーが固定のイメージを持たないように作られているように思えますね。

今更ですけれど、本作はもう少し後の時代に発売されていたらメディアワークス発売と言う好条件なんですから本格的な漫画化、アニメ化も可能だったかもしれませんね。

まあ、この当時はメディアワークスはアニメ作品それほど多くないですからね。

と言うか電撃文庫初のアニメフォーチュン・クエストL(FQL)がアニメ化されたの悠久発売の二ヶ月後ですからね。無理すぎですか。
B
トップへ戻る





各種レビューです。


あなたは

目の訪問者です。


Copy Right comicafe Co.,Ltd. Since 2005