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続 戦国自衛隊 レビュー

田辺 節雄=画 (著)半村 良=原案 (著)
(ROMAN COMICS)
続・戦国自衛隊は戦国自衛隊の続編として描かれた作品で、オリジナル展開の内容になっています。
英語なんてクソ喰らえ!!
戦国自衛隊は映画化もされた半村 良先生原作の架空戦記小説で、田辺 節雄先生がコミック版を担当されていました。
そして、その戦国自衛隊の続編として描かれた作品がこの続 戦国自衛隊となります。
200X年、北朝鮮の38度線南下を受け、米軍との共同作戦のため陸上自衛隊の装備を満載したおおすみが派遣されるが、北朝鮮の弾道ミサイル迎撃時の衝撃により、時を越え1600年、関ヶ原前夜に飛ばされてしまったと言う展開です。
今回のリーダーとなるのは陸上自衛隊二尉、かなりの知識人で冷静かつ慎重ですが、動くときは大胆なこともあり、とても頼れる人です。
続編なので、前回の伊庭義明三尉率いる補給部隊が長岡平三景虎と出会い、散っていった後のお話となります。
今回の自衛隊の戦力は前回とは比べものにならないものとなっています。元々輸送艦であるおおすみには10両もの90式戦車などを運ぶことが出来るおおすみ型一番艦なので、補給部隊であった伊庭隊とは人員、装備、補給物資全てが違いますね。
前回が30名ほどの隊員と61式戦車、73式小型トラック、哨戒艇などであったのに対し、隊員140名程、90式戦車、89式装甲戦闘車、高機動車、82式、指揮通信車、LCAC−1級エア・クッション型揚陸艇、UH-60 多用途ヘリなど、 伊庭隊相手なら一戦で全滅しそうな差があります。
関ヶ原では西軍の側に付き、東軍を圧倒的な戦力で蹴散らしますが、今作の本当の敵は徳川でも豊臣でもありませんでした。
今作の本当の敵は自衛隊と共同で北朝鮮へ向かっていたワスプ級強襲揚陸艦「エセックス」と共にやって来た米軍でした。
米軍は徳川方へ付き、自衛隊を圧倒する火力で蹴散らされてしまいます。
わずかに生き残った自衛隊員は日本中へ逃亡することになり、関ヶ原は史実の通りに西軍の敗北と言う結果になってしまいました。
まあ、M2ブラッドレー歩兵戦闘車、AV-8B ハリアー II (相手が空母じゃなくて助かった……)AH-64D アパッチ・ロングボウ等々、主力ではないのがせめてもの救いと言う戦力ですね。
ハリアー2機はちょっとずるいなぁ……、燃料が補給できないので長期戦はできませんが、自衛隊にはヘリしかないんですから、これとアパッチが無ければ、M1エイブラムスのない米軍相手に十分対抗出来る戦力はありますけど……。
この米軍のリーダーはこの時代にオレの国を創るとかのたまう駄目軍人アダムス大尉です。
自分の上官にあたるエセックス艦長を殺害し艦を乗っ取り自衛隊を壊滅させようと企みます。
そこへ、島二尉率いる自衛隊が集結、残されていた武器を取りアダムス大尉と戦うため、大阪の役へ参戦することになると言う急展開。
時空の乱れのせいか、居る人物が居なかったり、その役目を自分たちが行い歴史を修正していくことになったりとパラレル展開満載です。
島二尉たちは、ただ、ある装備を使うだけではなく、その時代に作れる武器、作戦を駆使して戦っていくことになります。
これが、最大の見所でしょうかね、いかに現代の知識と装備を持っていても人間は人間です、斬られたり刺されれば死にます。
火器弾薬には限りがあり、車両は米軍に壊滅されてしまったがここからが消費するだけの米軍と違う所です、米軍のアダムスは燃料装備が切れる前になんとか日本を制圧しようとしますが、火力でごり押しなアメリカンスタイルは十分は補給と圧倒的物量がなければ無意味です。
自衛隊員たちは次々と力尽きてしまいますが、誰も無駄には死なないといった気概と精神が感じられました。
(追記)
架空戦記の名作でもある本作ですが、基本補給線が確保できなければそう足掻いても何時か敗北することになってしまいます。
これはおそらくアメリカ軍側でも変わらず、原子力空母でも食料と航空機や車両の燃料は尽きてしまいますからね。
その点、戦国自衛隊1549だと第三特別実験中隊が戦国時代なのに燃料の精製まで行ってたりしましたが……空母に精製施設でも付ければ長期行動もかのうなのかなぁ……?
本作だと自衛隊側はおおすみを速攻で失ってしまっているため本拠地の確保から始めなければならないのが痛いです。おおすみだとどっちにしてもヘリの整備能力は無いですけどね。
最近だと、ひゅうがとかいせのようなヘリ空母が過去に転移してしまう系のマンガがありますが、なんでまだ開発中のF−35Bを載っけてるのか……例え空自がF−35を採用してもBを導入することは考えられないですし(昔ハリアー導入計画はあったそうですが却下されています)日本の空母保有計画は早くてもひゅうがの代艦が必要になる30年後の話になってしまいますのが残念です。
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