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ミスマルカ興国物語　２　レビュー

ミスマルカ興国物語 ２

林 トモアキ (著)
(角川スニーカー文庫)

いや、ホントに姫様そこにいるよ

ミスマルカ王国のマヒロ王子は、圧倒的な戦力を誇るグランマーセナル帝国の侵攻を自分の命と知略を持って退けることに成功したのですが、相変わらず飄々とした態度は変わりません。

そんな中開催された中原各国、北のゼピルム共和国による会議が開かれましたが、結局有効な策はまとまらず、勇者を募って聖魔杯を探し出すことと言う、事実上の先延ばしのようなことになってしまいました。

そこに現れたのがＥランク勇者のジェスくん。隻眼、隻腕、白髪とあまりに目立つ様相でどうみても勇者にはみえません。
彼の目的は故郷のである今は滅亡した【聖剣の国】と謳われたエルクレセルという国の王女を捜し出すことらしいのですが、王女がどこにいるかさっぱりなので、聖魔杯を手に入れ居るかどうかも分からない魔王を打倒し名を上げ、王女に名乗り上げてもらおうと言う壮大なことでした。

目的のためにはすさまじい執念を見せるジェスくんは、マヒロ王子の自分を追いかけっこで捕まえたら聖魔杯捜しに同行できるようにするというアホみたいな試験にホンキで飛びかかってきてますね。

個人的にはマヒロ王子よりジェスくんの方が主人公っぽい感じがしますけど、マヒロ王子も勇者に捕まらないように敵国である帝国に逃げ込むと言う洒落にならない行動に出るあたり命かけてますね。

そんなに聖魔杯ってすごいんでしょうか？　城塞都市マスラヲの最終巻では最悪の暗黒神を召喚するくらいだからすごい力を持っているのは確かでしょうけどねぇ……。
今回の新キャラの一人長谷部 沙耶香は、初代聖魔王と共に戦った勇者も輩出した名家である長谷部家の一族らしいですけど、長谷部姉弟どっちの血筋なんでしょうかね？
武器が黒の剣でも今月今夜でも無いということは当代ではないんでしょうか？（というか、レイナーが持ってるのが黒の剣ですよね？）
雰囲気からすると翔香の方に近そうですけどね。

それにしても、今回もマヒロ王子に回りが振り回されてましたが、ジェスくんはなかなかの強敵だったらしくマヒロ王子も捕まってしまいましたね。これで仲間になったワケですが、パリエルが実は王女であることにまったく気がつきません。
まあ、ジェスくんの旅が終わっちゃいそうですから仕方ないんですけど、最終巻までに気がつくのかどうかが楽しみだったりします。




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