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楽園の魔女たち―まちがいだらけの一週間 レビュー
楽園の魔女たち―まちがいだらけの一週間
樹川 さとみ (著)
(コバルト文庫)
魔術師の館、幽霊、じじい付き一戸建て
楽園の魔女たちシリーズ十四巻目となる今作は、楽園が隕石により崩壊してしまいその復興資金を貯めるために帝国領ローカイドで楽園の出向所を構えることになったのですが、高級住宅街のボロ屋敷、幽霊とじじいがセットになったお店のため誰もお客が来てくれないので弟子たちは貧困生活を送ることにと言う話です。
何しろ、殿下が庭を家庭菜園にすべく開拓していると言う帝国民にはしゃれにならない状況です。
そこへお客さん第一号として現れたかに見えた少女ルシールが訪れます。ルシールはここを無人と思いこんでいただけの家出娘でした。
いよいよ買い置きの薪すらなくなる事態に露店を出してみたりしていますが、遂に借金をすることになり銀行へ向かったサラとファリスでしたが、そこへ銀行強盗が現れてしまいました(金庫はサラさんが開けてあげました)
計画性のない頭の悪そうな強盗でしたが、人質は無傷で解放することをお願いしていましたが、大金を手に入れて調子に乗ったのか泣き出してしまった赤ん坊や止めようとしたお年寄りに手を出してしまい、ファリスをホンキで怒らせてしまうと言うホントのお馬鹿さんでした。
まさにフルボッコ。
同時刻殿下も北方の列強国ノヴァの貴族と揉めて国際問題になりそうな状況に巻き込まれていますが、まあ殿下に挑戦するほどではなかったかと。
今回の物語は一応新たな出発と言える内容になっているのですが、ラストでブラック・サラ(Bサラ)とはまた別の人格【セス】くんにナハトールが別れを告げてますね。
どうやら、ナハさんはどこかへ戦いに行くことになったみたいですね、正直この急展開は予想外でした。
ナハさんは楽園の関係者の中でももっとも自由な位置にいると思われる人物ですからどこかへ行ってしまうこともあるのでしょうが…………。
ここから終盤へ向かって一気に物語が加速しているように思えました。
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